【WWDC2022】これだけは抑えておくべし!アプリマーケターが知るべき2つのこと
今年もこの季節がやってまいりました!2022年6月6日~2022年6月10日の期間で開催されたWWDC2022です。
今年はiOS16、新型MacBook Airの発表などが話題となりましたが、アプリマーケティングにおける計測周りでも大きな発表がありました!
中でも特にチェックすべきポイントを解説していきます!
(現時点での情報を基に弊社なりの見解を解説した記事となります。情報がアップデートされ次第この記事もアップデートしていく予定です!)
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1,SKAdNetwok4.0
iOS14.5から利用可能となったSKAdNetworkですが最新バージョンが2022年後半にリリースされる予定です。
プライバシー閾値(一定のインストール数)を満たすことが前提となりますが、計測できる指標が増えるようです。
注目すべき点が以下の4点です!
階層的なソースID(Hierarchical source identifiers)
以前はキャンペーンIDとされ、インストールされたキャンペーンのみ識別できていましたが、今回の変更によりキャンペーン値、広告の配置、広告クリエイティブのタイプなどが識別できるようになります。
正確には今まで2桁のソースIDを設定できていたところが、最大4桁まで階層的にソースIDを設定することが可能です。
また、プライバシー閾値が3段階に分かれており、
満たさない場合:2桁
ある程度満たす場合:3桁
満たす場合:4桁
が識別できるようになります。
この変更により、より詳細な広告評価が可能になるため
広告の出し分けやキャンペーンタイプの変更などにより広告運用の幅が広がることが期待できます。
また、階層的なソースIDはデベロッパー毎に自由に設定ができるので、さらにSKAdを用いた広告評価に柔軟性が生まれますね・・!
階層的なコンバージョン値(Hierarchical conversion values)
ソースIDと同じようにプライバシー閾値を満たすかどうかによって【粒度の異なるコンバージョン値】を取得することができます。
今までは閾値を満たさなければ測定できなかったコンバージョン値もこれで判別できるようになるということです!
つまり、インストール数が少なかったとしても、「低・中・高」のようなざっくりとした粒度で数値化されることにより(粗粒度)ユーザーがより深くのコンバージョンまで到達したかどうか、を推測することが可能になります。
今まではインストールが少ない場合はコンバージョン値を取得できませんでしたが、粒度を落としながらもユーザー行動が測定しやすくなった点において、ミニマムでの広告出稿がしやすくなる点が今回の変更の注目すべき点ではないでしょうか。
複数回のコンバージョンポストバック(Multiple Conversions)
今回のアップデートにより今まで1回しか受け取れなかったポストバックを最大3回まで受け取ることが可能になります。
コンバージョンウインドウ(ポストバックのタイミング)は初回起動からそれぞれ0〜2日、3〜7日、8〜35日です。
つまり、タイマーが更新されずに短期間でポストバックされた場合でも
その後複数回のポストバックを受け取ることができるのでより実態に即したコンバージョン値を得ることが可能ということですね。
ただ、2,3回目のポストバックに関してはプライバシー閾値を満たすことが前提となり、また、粗粒度のコンバージョン値しかポストバックされないので注意しましょう!
web広告のアトリビューション(SKAdNetwork attributions for web)
今回のアップデートによりwebでの広告アトリビューションもサポートできるようになります。
※現時点での発表ではSafariからのアトリビューションに対応しているようです。
例えば、webリスティング広告を利用している場合などにSKAdNetwokを利用して広告の追跡を行うことが可能です。これにより旧来推定値でしか測定できなかったweb媒体に広告をだすハードルが下がるのではないでしょうか!
これからどう変わっていくか?
正直なところ、弊社でも今回の発表によって今後アプリマーケティングがどのように変わっていくかは断言できません。。
しかし、今後の様々な変化を想定し、準備をしていくことで今後の荒波を乗りこなせるかどうかが決まります。
随時この記事もアップデートしていきますので定期的に立ち寄っていただけると大変嬉しいです!
以下、今後起きそうなことを書き連ねていきます。
・各MMPはどのような対応をするか?
→より詳細な分析が可能な管理画面が実装されるのではないかと予想。
・MMPは更新が必要になる?
→各MMPからの情報を待つのみ!
この記事でも随時アップデートしていきます!
・実際にいつから利用可能となる?
→ATTの義務化の時と同様、新OS(iOS16)のリリースと同時期ではないかと予想。
・対象ユーザーは?
→①iOS14.5以降ユーザー(これまでと変わらず)
②iOS16ユーザー
の2通りではないかと予想。
2,App Store Connectのアップデート
App Store Connectでも大幅なアップデートがあるようです。
(2022年中にもしれっと機能が追加されていましたが・・)
その辺りの変更点について、マーケターが知るべきポイントをいくつかピックアップして解説していきます!
審査提出のグループ化
今回発表されたアップデートによりApp Reviewへの提出物をグループ化して一度に審査提出できるようになりました!
対象となるのは以下の4つ。
グループで審査に提出すると、一度に審査をしてもらえるため
レビューに一貫性が保たれることが利点となります!
また、グループ内のどれか1つのみが審査落ちした場合でもそのアイテムをグループから削除するだけで他のアイテムは公開が可能となるので、面倒ごとを避けることもできます。
ベンチマークすべきアプリの発見(アプリベンチマーク)
App Store Connect上で、同じカテゴリの競合アプリとのパフォーマンス比較ができるようになる機能<アプリベンチマーク>が実装されます。(2023年初めにリリース予定)
競合アプリと自社の比較ができれば注力すべき改善点が明確になることでしょう。
アプリベンチマークって?
App Store Connect上でピアグループ(比較グループ)が作成されます。ピアグループで比較対象になるアプリは以下の条件で選ばれます。
上記の条件で並ぶため、デベロッパー同士はお互いどのアプリなのか特定できないようになるとのことです!
実際にリリースされた際には別の記事にて解説いたしますね!
見れる指標は?
獲得、利用、収益化のそれぞれの指標。
つまり、コンバージョン率、リテンション率(+クラッシュ率)、平均収益額(ARPPU)が比較できます。
どのように活用するか?
単純にピアグループ内の他アプリと比較することで「まだ改善余地があるか?」「それとも別の部分に注力すべきか?」の判断が付きやすくなります。
また、他のApp Store Connectの機能を組み合わせることでアプリパフォーマンスの向上を促すことができます。
app clipの活用
アプリのインストール前に機能を利用できるapp clipを活用することで、良質なユーザー体験を手軽に提供することが可能です。
詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
アプリ内購入のマーケティング
App Storeでは、アプリ内購入をマーケティングに活用できるようになっています。
例えば、サブスクリプションオファーを使って特定の期間に無料または割引価格を提供したり、
In App Eventsで訴求したりと様々な方法で検証することが可能です!
詳しく知りたい方ははこちらのページをご覧ください
まとめ
いかがでしたでしょうか?
WWDC2022で発表されたものからマーケティングに特に重要な2点をピックアップしてお伝えしてきました!
疑問や知りたいことをコメントいただけましたらそれに対する弊社なりの見解や最新情報をアップデートしますのでぜひコメントいただけますと嬉しいです!
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