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理想のアプリマーケティング戦略

いつもASO対策の教科書をご覧いただき、誠にありがとうございます!

今回は理想のアプリマーケティング戦略についてお伝えしていきたいと思います! (別テーマにて扱いました「アプリにおける品質スコア決定の仕組み」をご一読いただいてから本記事を読み進めていただけますと幸いです)


早速ですが下図をご覧ください。具体的には三つの内容をご用意しております。

アプリマーケティング戦略の理想形は、ASO(アプリストア最適化)とASA(Apple Search Ads)の相関を理解し、効果的に活用することにおいて見出すことができます。
また、私たちが日米で運営している広告配信プラットフォームV.O.X(*)の資料にも触れながら、ASOとASAの相互影響について考察していきます。

(*参考:「ASOの限界を超えてオーガニック成長を最大化|V.O.X)

理想のアプリマーケティング戦略をご理解いただくことで、最適なマーケティング戦略を構築し、お取り組みされるアプリのパフォーマンスを最大化していただくことが可能になります。

詳細説明:1. アプリマーケティング戦略の理想形「レバレッジマーケティング」

私たちは理想形として「レバレッジマーケティング」という独自のマーケティング手法を提唱しています。これは一般的な概念ではなく、私たち自身が考案したもので、他の代理店やツールには見られません。この手法を用いることで、アプリマーケティングにおいて最も効果的な戦略を実現できると信じています。

レバレッジマーケティングについて

レバレッジマーケティングの要素

アプリマーケティングの理想形は、次の5つの要素から成り立っています。
1.ASA (Apple Search Ads)
2.ASO (アプリストア最適化)
3.App Store Creative (スクリーンショットなどのクリエイティブ要素)
4.Other Channels (FacebookやGoogle広告などの他のチャネル)
5.Google(Android)の展開

これらの要素を順に実行することで、最もパフォーマンスが出ると考えています。この順番に従うことで、最小のコストで最大限の効果を得ることが可能です。

▶︎ASAの役割

まず、ASAを使用してキーワードを決定します。ASAの自動運用によって得られたデータを基に、どのキーワードが最も効果的かを特定します。例えば、漫画アプリで「漫画」というキーワードが最もパフォーマンスが高かった場合、このキーワードをASOに反映させます。

▶︎ASAとASOの相互作用

ASAから得られたキーワードデータを基にASOを作成します。このデータに基づいてタイトル、サブタイトル、説明文を最適化し、ASAの品質スコアを向上させます。ASOを変更することでASAの効果にも影響が出るため、この相互作用を理解し適切に管理することが重要です。

▶︎App Store Creativeの改善

ASOキーワードの効果が確認できたら、次にApp Store Creativeを改善します。これはスクリーンショットなどのクリエイティブ要素をA/Bテストによって最適化する作業です。ASAから得られたデータを基にクリエイティブを改善し、その結果をASAに反映させます。

▶︎他の広告チャネルへの展開

他の広告チャネルに展開します。ここまででコンバージョンレートが向上しているため、この状態で他の広告チャネルに投資することで、広告費を無駄にせず、最大の効果を得ることができます。Facebookなどの他のチャネルで広告を配信する前に、ASAで得たデータを基にしたASOとクリエイティブを最適化することが重要です。

▶︎Androidへの展開

また、最後にもう一つの展開としてAndroidへの展開があります。ASOが完成したら、その内容を元にAndroid向けの最適化が実施できます。Androidではサジェストキーワードが異なるため、若干のカスタマイズが必要ですが、基本的な戦略は同じです。ASAを起点にASOを作成し、そのデータをAndroidにも反映させることで、全体的なパフォーマンスを向上させることができます。

戦略の重要性について

私たちはこのような統合的な戦略をアプリが世の中に誕生して以来一貫してクライアントに提案し、マーケティングの全体像を提供しています。このことにより、クライアントはプロモーション戦略の全体を理解し、効果的なマーケティングを実施することができます。
このアプローチは日本だけでなく、アメリカ等の海外向けマーケティングでも同様に有効です。マーケティング戦略を一貫して提供することで、クライアントの満足度を高め、成果を最大化することが可能です。
以上が、レバレッジマーケティングを用いたアプリマーケティングの理想形の説明です。この戦略に基づき、次のステップに進みたいと思います。

詳細説明:2. ASA(Apple Search Ads)→ASOについて

次はASA(Apple Search Ads)を行った結果ASOにどういう影響があるかに関して触れて行きたいと思います。下図をご覧ください。

①ASAデータを元にしたキーワード選定

ASAデータを元にしたキーワード設定のイメージ図(V.O.Xより)

ASAは、ASO(アプリストア最適化)に対して様々な良い影響を与えます。ASAの配信結果からキーワードのパフォーマンスデータを取得し、最適なキーワードをASOに反映させることで、効果的なキーワード選定が可能になります。また、ASAの配信データを基にASOのコンテンツを作成し、検索順位やダウンロード数を向上させることができます。実データに基づくこの手法により、より確実で効果的なASO対策が実現します。

②A/BテストのASAへの応用

A/BテストのASAへの応用について

ASAでのA/Bテストは、スクリーンショットや他のクリエイティブ要素の効果を測定し、最適なものを全体に適用することで、コンバージョン率を2倍にすることができます。この結果、App Storeのオーガニックランキングも向上します。

補足:AppStore検索順位の主な決定要素

AppStore検索順位の主な決定要素

検索順位の決定要素にはキーワードコンバージョンが大きく影響しているため、ABテストで得たデータを基にASOを最適化することで、さらに効果的なマーケティングが可能です。
詳細は「理想のA/Bテスト」「【超重要】iOSのASO対策とApp Store検索アルゴリズム」の記事も併せてご覧ください。


③ASA配信することによる検索ランキング上昇

ASAの配信により、検索ランキングが直接的に向上する現象も確認されています。下図をご覧ください。

ASA配信することによる検索ランキング上昇

実際のデータに基づくと、ASAを配信することで特定のキーワードでのランキングが上昇し、結果としてオーガニックダウンロード数が増加します。上図右手をご覧ください。あるアプリでASAを配信したところ、検索ランキングが上がり、それに伴ってオーガニックダウンロード数も増加したことが確認されています。

次に上図左手をご覧ください。同様にあるアプリでASAを配信したところ、検索ランキングが上がり、それに伴ってオーガニックダウンロードがASAを配信しなかった期間と配信した期間を比較すると、配信後の期間においてオーガニックダウンロード数が大幅に増加したことが確認されています。

このように、ASAを活用することで、検索ランキングやダウンロード数の向上が実現できることがわかります。

詳細説明:3. ASO→ASA(Apple Search Ads)について

ここからは3つめの項目で、ASOの調整がASAに与える影響に触れていきます。

ASOの変更により、ASAの品質スコアが向上し、その結果、クリック単価が低下します。つまり、ASOを行ったアプリはASA広告を効率的に購入でき、コストを削減しながら効果的な広告キャンペーンを展開できます。この相互関係は、アプリのマーケティング戦略において重要であり、正確な戦略策定と実施にはこの相互作用を理解することが不可欠です。

ASOとASAの統合的なアプローチにより、アプリの可視性を向上させ、効果的なユーザー獲得を実現することが可能です。

検索に関係するストアアセット

上図をご覧ください。検索に関係するストアセットはASOの変更がASAに与える影響を理解する上で重要です。特にキーワードの選定は複雑で、青色チェック箇所については個別にご理解いただけますと幸いです。

またこの影響を理解するためには冒頭お伝えさせていただきましたが、前提知識として、アプリにおける品質スコア決定の仕組みの知識がないとなかなか進みにくいと思いますのでぜひ併せてご一読ください。

ASO変更直後の推移~実例~

ASO変更直後の推移について、図を元に直感的にもご理解いただきたいと思います。下図をご覧ください。

ASO変更直後の推移~実例(漫画アプリ)~

漫画アプリの実際の例になります。ASOを変更したのが図中赤線の日(図中6/19)だとします。

このアプリでは「まんが」というキーワードをASO対策として検討の上変更を実施しました。ひらがなで「まんが」、カタカナで「マンガ」、漢字で「漫画」という三つのバリエーションを使用しました。そしてASOの変更前後の推奨入札単価を比較しました。

ASOを変更する前までは推奨入札単価が2500円前後ですが、実際にASOを変更した直後に、一気に1クリック単価が下がっていることがお分かりいただけるかと思います。この現象は関連性スコア(*後述の[ASO→ASA(Apple Search Ads)への影響まとめ]でご説明します)が上がったことによって、入札単価が下がっている状態になります。

金額はおおよそ500円程まで下がってるので、2500円だったものが500円になるというインパクトが、ASO変更したことによってわずか数日のうちに得られたという事例になります。

変更点は多々ありますが、説明文などで漫画の関連性が上がるようにテキストに手を加えて、例えば漢字の漫画を多めにするなど効果的な配置を行っていった結果、全体がズドンと一気に落ちているのが分かると思います。

このことから、ASOを変更したら、ASAにどういう影響があるんですかというのはお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、関連性スコアが上がり、ASAのクリック単価が下がるという事が起きています。結果として、ASO対策前は「2500円出さないと広告表示されない」となっていた状態から「500円で表示できます」というような形にする事が可能になっています。

ここまでご説明させていただいたような推奨入札範囲に関してASOを変更した前後比較を検討するための可視化機能がV.O.Xにはあります。この機能により、ASOがASAに大きく関係していることも含めて、どのようなASO対策が最適且つ効果的かという判断の一助とする事が可能です。

ASO→ASA(Apple Search Ads)への影響まとめ

ASO→ASAへの影響をまとめていきたいと思います。下図をご覧ください。

ASO→ASA(Apple Search Ads)への影響まとめ

まず、ASO対策を行うとプロダクトページの関連性が向上します。Googleで言うところの「利便性」という説明がありましたけれども、Appleで言う「関連性」が高くなることでAppleにおける品質スコア相当(以下、Googleの品質スコアと区別しここでは関連性スコアと呼びます)と考えられる評価も上昇します。関連性スコアが高まると、CPC(クリック単価)が下がるというメリットがあります。具体的には、プロダクトページの最適化によって、ユーザーが求めている情報に的確にヒットするため、広告の効果が上がり、コストが削減されます。

次に、クリック率(CTR)が上がることも重要です。クリック率が高いということは、ユーザーが広告を頻繁にクリックしている証拠であり、Appleはそのアプリとキーワードの関連性が高いと判断します。これにより、先ほどの関連性の評価がさらに向上し、結果的に関連性スコアも上がります。

関連性スコアが高まれば高まるほどApple側も、このキーワードとこのアプリはとても相性が良い(=関連性が高い)というふうに判断するので、入札単価が安くなるという関係があります。

ASO対策を強化することで、広告の費用対効果が良くなり、予算を効率的に使うことができるので入札単価を下げる事ができます。

(*参考:【超重要】iOSのASO対策とApp Store検索アルゴリズム)



以上、今回は理想のアプリマーケティング戦略についてというテーマについて進めてきましたがいかがだったでしょうか。
本記事についてご不明な点などございましたらお気軽に編集部までお問い合わせください!

また無料のASO勉強会なども随時企画しておりますので、ご興味をお持ちの方は弊社ホームページCONTACTよりご連絡いただけますと大変幸いです!

それでは今回のまとめに入らせていただきます!

まとめ

✅アプリマーケティング戦略の理想形「レバレッジマーケティング」を利用することでマーケティング効果を最大化することができる
✅ASAの配信結果からキーワードのパフォーマンスデータを取得し、最適なキーワードをASOに反映させることで、オーガニックダウンロードを最大化させる事ができる
✅ASO対策を強化することで、ASAの費用対効果が良くなり、予算を効率的に使うことができるので入札単価を下げる事ができる
✅ASOとASAの統合的なアプローチにより、アプリの可視性を向上させ、効果的なユーザー獲得を実現することが可能である

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最後までお読みいただきありがとうございました。
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ASO対策の教科書編集部

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