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アプリマーケティングの企業にとっての必要性について

いつもご購読いただき、誠にありがとうございます!
今回は「アプリマーケティングの企業にとっての必要性」についてお伝えしていきたいと思います。

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なぜアプリマーケティングが必要なのか?

まず最初になぜアプリマーケティングが必要なのかという話をしていきたいと思います。

アプリマーケティングのスキルを持つ人は、市場として日本国内では人数はまだまだ少なく、いわゆるWebマーケティングの人口の方が圧倒的に多いと言われています。

そこで私たちは、アプリマーケティングを扱える人がもっと増えていかなければいけないと年々課題感を覚え、近年一層そう捉えるようになりました。なぜなら、ウェブに比べてアプリの勢いが本当に増してきているからです。マーケティングにおける対象の人口は10倍以上違うとも言われています。
これらの事実をご理解いただき、ぜひ前向きに取り組んでいただけると幸いです。

アプリとは?

次になぜアプリマーケティングが必要なのかという以前に、アプリとは何かという話をしたいと思います。

アプリというのは基本的にiPhone(iOS)とAndroidです。アプリマーケティングと言われたらもうiPhone(iOS)とAndroidのことだと思っていただけると良いかと思います。

厳密に言うとアプリとは、非常に幅の広い言葉で、AmazonのApp Storeのアプリであったり、Microsoftのアプリもアプリになります。ただ、モバイルアプリマーケティングとか、今一般的にアプリと言わるものはiPhoneとAndroidのことを指していて、この点についてこの後お伝え出来ればと思います。

アプリとは?

日本における利用端末台数ベースのAndroid・iPhone(iOS)別のシェアでは、日本国内で使っている割合がどれくらいなのかというと、2022年時点で大体半分(1:1)というふうに書かれています。これは一説にはiPhoneの方が7割、シェアがあってAndroidが国内3割ですと言われていますが、そのデータは実はどこから取ったデータかはあまりはっきりしていません。

今回は [出典:公正取引委員会] とありますが、これは内閣府による情報になります。その公正取引委員会がどこからこのデータを調べたかというと、ドコモの販売台数のデータをベースにしてその上でアンケートを取り、利用端末ベースでAndroidとiPhoneのシェアを出しました。あくまでこの販売台数ベースではなくて利用端末ベースだというところにもご留意ください。

日本のマーケットにおいて利用端末ベースで見ると大体半々だという話ですが、これが世界になると大体、端末ベースがどれくらのシェアかというのをご存じでしょうか。実はAndroidの方が圧倒的に多いです。大体70%:30%くらいになります。

iPhoneは日本では多く見かける端末だと思います。しかし、世界全体で見ると、iPhoneが多いと言われている国は日本、アメリカやカナダ、ヨーロッパの国々などがありますが、例えばロシアやブラジル、アジア各国(日本、台湾以外)などではAndroidの方が多くなっています。インドではほぼ9割がAndroidを使っていますし、ロシアも7割くらいはAndroidを使っているようです。

これはなぜかと言うと、Androidは、基本的にその端末を作っているメーカーにいくらで売るかが委ねられているため、価格に流動性が生まれ自由競争が起きやすい仕組みになっています。一方iPhoneはApple社1社のみが製造可能な商品であり、国ごとに違いはあるものの一定価格以上で取引されています。加えてiPhoneはAndroid端末と比べると相対的に高額なことが多く、価格面では選ばれにくい端末になっています。

このような経緯から、Android OSの方が世界的にはシェアが多いというのは知識として覚えていただけると幸いです。

国内OS別データ

国内OS別データ

国内OS別データを見ていきたいと思います。アプリダウンロード総数というのが左側になります。アプリをダウンロードされた総数になっています。日本人は人口が約1.2億人ですが、実際にアプリのダウンロード数は、1人が1回以上年間にダウンロードするので、結果的にAndroidは9.5億回、iOSは15.6億回という数字になります。
右側に、国内アプリ総収益というのがありますが、AndroidとiOSから生まれた1年間の総収益です。これは2023年の1月から12月までのデータで、Androidは$39.6億、iOSが$85.9億となっています。
これはドル換算すると、大体Androidは約6000億円、iOSは約1兆2000億円ぐらいで、合わせて2兆円弱という市場規模があります。
1ダウンロードあたりの価値に直すと、iOSの方が多くて、Androidは$4、iOSは$5.5(Androidの約1.4倍)になります。

このデータを示したのは、iOSが多いことだけを示したいわけではなくて、あなたがマーケターだったら考えてほしい事柄として、1ダウンロードの価値がOSで異なる(iOSとAndroidの1ユーザーの価値は同じではない)という点があります。
例えば、あなたがラーメン屋を経営していて、1人のお客さんがもう1人のお客さんより1.4倍くらい支出してくれるお客さんだったとします。それを考えると、iOSとAndroidのどちらを優先してマーケティングに力を入れたいですか、と聞かれたら明白でしょう。

アプリ業界全体でもそうですが、Androidはもちろん非常に重要なのですが、iPhoneの方がもっと重要だと言えます。

アプリマーケティングを企業が行う理由①

アプリマーケティングを企業が行う理由①-1

左側の図は便宜的に書かれたものですが、平日休日を見比べてもPCよりもモバイルの方が圧倒的に多くなっています。このことが要因となってモバイルに対して企業は興味を持ちます。つまり、PCで何かをするよりもモバイルで何かをする人の方が利用時間が多いので、企業側もマーケティングする上でモバイルの方に力を入れていくというのが当たり前の流れになっています。

右側の図はGoogleが出しているデータで、2023年のウェブとアプリの目的別の利用頻度です。言い換えると、アプリを使うのかWebを使うのか、どちらの割合の方が多いのかという図になります。
例えばECと書いてありますが、これはAmazonや楽天を使うときに、アプリで使うのかWebで使うのかという話です。家具、家電、旅行というカテゴリも網羅されています。
この一覧を見ると、PCというのはAmazonなどを見るときを指しますが、アプリとWebは大体半々です。キャンペーンやクーポンなどのお得情報になるとアプリの方が多いです。商品購入に関してはアプリの方が多いです。
次に旅行を見てみると大体半々です。宿泊予約はアプリに寄っています。鉄道や飛行機の予約もアプリに寄っています。家電だけがWebの方が多いのですが、これは比較サイトなど、比較.comのようなサイトを見て買うことが多いため、基本的にはWebの方が多くなっています。
全体感として、モバイルの方が圧倒的に多くなっており(PCの2倍ぐらい多くなっていて)、そのうちの半分以上がアプリの利用時間になっているということを直感的にも把握しておいていただけると幸いです。

これがアプリマーケティングを企業が行う理由の一つになっています。

アプリマーケティングを企業が行う理由①-2

さらにアプリ利用後の接触時間を見ていくと、アプリを利用した後の方が圧倒的にユーザーの接触時間が多くなっています。これは銀行、旅行、ECなど、全てにおいてこの傾向が見られます。

アプリの優位性

アプリとWebの違いをデータから見てきましたが、アプリとWebの違いとは何かというのを言語化してまとめた表が下記になります。

アプリの優位性

アクセスの容易さとはアプリが起動しやすいかどうかということです。
情報伝達速度について、これは情報の伝達までのユーザーの速度です。
情報量というのは、その情報量が多いものを検索したり調べるときは基本的にWebの方が多くなっており、アプリではあまり情報量が多いところでは検索されにくく、情報量が多いときはパソコンでWebで検索するというのが基本的な流れです。
操作性はやはりアプリの方が優れています。

赤い枠部分は主にユーザー視点での話で、青い部分が企業視点での話になります。

企業視点で言うと、運営管理コストが低いのはウェブの方です。なぜならアプリはそもそもiOSとAndroidの両方があったり、アプリストアに申請しなければならないなど、そのアプリを顧客にアップデートさせるためのコストがかかりますが、Webにはそれがありません。
そのためiOSであろうとAndroidであろうと関係なく、運営や管理コストはウェブの方が低くなります。

開発コストですが、こちらも同様にOSをまたがっていたりするとWebの方が安いです。
マーケティングの容易さについて、この部分は私たちを含めたマーケターの皆さんに直接関係がありますが、マーケティングはどちらが簡単にできるかというと、Webの方が簡単だと思われます。なぜなら、Webにおいての登録を例にすると一般的に会員登録だけで済むのですが、アプリにおいてはその登録という概念がインストールやダウンロードなどに置き換わり、この定義は調べていくと実は5つぐらいあります。これは、別の切り口でお伝えすると、App StoreつまりiPhoneのダウンロードの定義とAndroidのダウンロードの定義が異なっているなどの点が生じています。ユーザー1人をどうカウントするかというところで、5つも6つも解釈ができてしまうというのがアプリ登録のスタート地点として存在しています。

このように考えていくと、マーケティングの容易さに関しては、Webの方が圧倒的に簡単だと感じます。ただ、企業の視点に立つと、管理や運用がWebと比べて手数はかかるけれども、世の中でのアプリの需要が増しているため、Webよりアプリを優先し始めているということをご理解いただければと思います。

アプリマーケティングを企業が行う理由②

更にアプリマーケティングを企業が行う理由の二つ目として、市場が伸びているからということが言えます。

アプリマーケティングを企業が行う理由②

図表の左側は世界全体での年間非ゲームアプリ市場の消費支出がどれぐらいかというデータです。右側は世界全体のモバイル広告支出です。この5年間の平均成長率(CAGR)は16.2%で、2024年は大体60兆円規模になると言われています。市場が伸びているので、企業としてもそこに投資していくのは必然だと思われます。

ここまでいろいろなデータを見てきましたが「もしこの上昇している業界にいたとしたら、どういうことが起こっているだろうか」とできる限り想像してほしいと思います。ビジネス全体で考えると、成長産業に身を置いていることは非常に重要な要素だからです。
なぜなら、1の努力をするとその1の努力が、市場が上がっている限りは、1.5や2になる可能性があるからです。しかし、これが右肩下がりの業界にいると、1頑張ったとしてもマイナスになる可能性があります。
つまり、下りのエスカレーターを駆け上がっているようなもので、斜陽産業に身を置いている人は、現状維持するために周りの業界の10倍頑張らなければいけない状態になります。そうすると企業の利益も減り、給与にもそれが影響してくる可能性があります。
そこで、ビジネスを考える上では「どれくらいの成長率でビジネスが発展しているのか/業界が発展しているのか」という視点を常に持ち続けていただきたいです。成長率が停滞してくると、自分の1の努力が1ではなくなる可能性があるということを心に留めておいてほしいと思います。

ビジネスを考える時というのは、常に上りのエスカレーターを上りたいものです。上りのエスカレーターがどこにあるのか(≒現在どこのモバイルマーケット分野が伸びているのか)という視点は、私たちマーケター1人1人が求められている重要な役割の一つと言えるでしょう。



以上、お読みいただいたご感想はいかがでしたでしょうか。
それでは今回のまとめに入らせていただきます!

まとめ

✅PCよりもモバイル端末の方が接触時間や頻度が
 多いため、企業側がマーケティングする上で
 アプリに力を入れていくというのは近年主流と
 なっている
✅世界的にモバイル広告支出が増えており
 市場が伸びているため、各企業がアプリを
 投資対象として重要視する機会がこれまで以上に
 増えている

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最後までお読みいただきありがとうございました。
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ASO対策の教科書編集部

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