ASO対策キーワードを利用したアイコン改善
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今回はASO対策によって得られたキーワードデータをアイコンに利用した事例をご紹介します!ASO対策で得られたキーワードデータを活用することで、CVRが劇的に変化し、アプリマーケティングの費用対効果が大きく改善される場合があります。
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App StoreとGoogle Playのクリエイティブ重要度
アイコンやスクリーンショットの変更はASOを実施する上で欠かせない重要な要素です。それはアイコンやスクリーンショットの変更が、CVRやオーガニックダウンロードに大きく影響し、マーケティング全体に影響を及ぼすためです。更に広告の課金率や課金額の主要KPIにも影響します。
またiOSとAndroidではアイコンやスクリーンショットの重要性が異なります。これはよく言われることですが、Apple App Storeは「スクリーンショット」の影響度が高く、Google Play Storeでは「アイコン」を変更すべきです。その理由はそれぞれの検索した場合の面積にあります。
下図の様にApp Storeでは、検索結果におけるスクリーンショットの面積が非常に大きいです。結果的にユーザーに与える印象もスクリーンショットでの印象が大きくなります。
Google Playでは反対に、アイコンが大きくクローズアップされています。更に、アイコンでしかアプリを判別出来ないような露出箇所もあります。
この様にApp Storeはスクリーンショットを、Google Playはアイコンをというのが鉄則になります。ではどの位、ストアのアイコンやスクリーンショットを改善することの変更による影響力があるのでしょうか?
Google Playにおけるアイコン改善事例
今回のケースではGoogle Playでアイコンを変更した事例をご紹介します。
下記画像は、Google Play Consoleで検証した場合の結果になります。類似したアイコンの様に見えますが、色の違い、形を変えたバーションをA/Bテストで試しました。
その結果、最も良かったのは、最後まで同じもの(画像内「①」)で、デフォルトのアイコンよりも最終的に2倍のオーガニックインストールを獲得することが出来ました。
下記がそれぞれのアイコンの特徴になります。
①の特徴:アイコンの縁が青色、卵は中央に配置
②の特徴:アイコンの縁が黄色、卵は右よりに配置
③の特徴:アイコンの縁が青色、卵の光沢を強くし、フィーチャーする
デフォルトの特徴:キャラクターを全面に押し出すアイコン
ASOデータを利用したアイコン改善
ご覧の様に、卵をフィーチャーしたアイコンと、そうではないキャラクターのみを訴求するものでは、卵をフィーチャーしたアイコンの方が総じて良い結果となりました。
その理由は何でしょうか。その大きなきっかけはASO対策キーワードです。このゲーム自体が「ドラゴン」と「育成ゲーム」という検索キーワードからのインストール数がとても多いという背景がありました。そのため、「ドラゴン」と「育てる=卵」というイメージをアイコンで訴求した結果、デフォルトのアイコンよりも良い結果が得られたと考えています。特にその卵を黄金色にすることでレア度の高いキャラクターの存在も同時に演出しています。
次に、アイコンそれぞれについて比較していきます。先ほどのGoogle Play Consoleでの検証イメージと併せてご覧ください。
②は黄色い縁に黄金色の卵を配置し、キャラクターと卵の印象が同化してしまい、それぞれの印象が薄くなってしまいました。その結果、①の方が良い結果になったと考えています。③は縁の色は青でしたが、キャラクターの印象が薄くなってしまい若干ではありますが、②よりも劣る結果となったと考察しています。
■海外マーケットへの影響
このアプリは日本だけでなく、米国マーケットにも展開していました。米国も同様のアイコンにしたことで、米国マーケットの全体ランキングへも影響が生まれました。
下図はアイコン変更直後の米国全体ランキングの推移です。一切広告費は使用していませんでしたが、アイコンの変更だけで大きく順位が上昇した事が分かります。これと同時に検索キーワードランキングの改善も見られ、ASO対策としても大きな意味を成しました。この傾向が現れた理由もやはりキーワードからの逆算です。米国でも、「dragon games」や「egg games」と言ったキーワードでダウンロードされることが多くあるため、この様な傾向になったと私たちは考えています。
■アプリ内課金への影響
アイコンの変更に良い結果が得られると、アプリのROIにも影響します。下図はGoogle Adsの配信事例です。赤線の部分でアイコンの変更をしています。ROIが大きく改善し、224万円の広告費に対して、「当月ROAS=115%」の結果もすぐに得られることになりました。この結果が示すものは、広告のCVRが大きく改善したと同時に、「課金見込み」のユーザーが大きく増えたことが要因だと考えられます。つまり、先の「ドラゴン」「卵」という訴求方法が、CVRに大きく寄与したことで、オーガニックダウンロードが上昇したこと。更に、ユーザーが欲しいものとゲーム内のコンテンツがマッチしており、この様な結果が得られたと考えています。ASO対策のキーワードから逆算し、マッチするアイコンを作成した結果の事例と言えます。
スクリーンショットの改善
スクリーンショットの改善は、先のクリエイティブ重要度も鑑み、Androidのスクリーンショットを変更する際も、iOSからアプローチすべきだと私たちは考えています。私たちはこの様な見識をさらに深め、ASAを使用したA/Bテスト機能(*)を開発しました。
(*参考:理想のA/Bテストについて|V.O.X)
これまでのA/Bテストと異なり、全ての有料トラフィック、オーガニックトラフィックの全てのトラフィックを分割してA/Bテストを行うものではありません。キーワード単位でA/Bテストを行う性質を持っています。最もインパクトのあるキーワード配下で最適化されたスクリーンショットは、検索ランキング上昇への効果も高く、オーガニック全体の底上げを可能にします。
ある事例では、一つのキーワード配下でコンバージョンを改善しただけで、プロダクトページのCVRが25%から50%にまで上がりました。闇雲にA/Bテストを行うことを私たちは推奨していません。しっかりとした根拠に基づき科学的なアプローチをしていくことに再現性が生まれ意味を持ちます。このことが私たちの企業ミッションでもある「伝えるを科学する」というコンセプトに繋がっていきます。
以上の様な事例の共有も行っておりますので、もしお役に立てる可能性があれば弊社ホームページよりお問い合わせください。
以上、今回はASO対策キーワードを利用したアイコン改善というテーマについて進めてきましたがいかがだったでしょうか。
本記事についてご不明な点などございましたらお気軽に編集部までお問い合わせください!
それでは今回のまとめに入らせていただきます!
まとめ
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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