理想のASA広告運用について
いつもASO対策の教科書をご覧いただき、誠にありがとうございます!
今回は私たちが長年の実績と経験をもとにお客様にご提供している「理想のASA広告運用」について主に4つの視点からお伝えしていきたいと思います。
理想の広告運用を知っていただくことで、初心者の方でも効果的な広告運用が可能になると共に、広告を配信する前段階で把握いただくことで運用リスクも軽減することができます。
勿論ノウハウとしてすぐご活用いただけるものとなっておりますのでぜひ最後までご一読ください!
(*ASA=Apple Search Adsの略称)
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理想の運用①~検索ボリュームと競合性に基づいたキーワードの分類と調整~
理想的な広告運用の一つ目の要素は、検索ボリュームと競合性に基づいたキーワードの分類と調整です。このアプローチは特にCPIにおいて有効です。
まず「ビックワード」について、検索ボリュームが高いキーワードは競合性も高い場合が多く、この領域はいわば「レッドオーシャン」と呼ばれます。競合が激しく、CPC調整が必要です。ここでは、効果から逆算してCPC調整を綿密に行い、競合に対抗する必要があります。この調整を怠ると、競合が急速に発展し、CPCが急上昇する可能性があります。
次に「ミドルワード」はビッグワードよりもキーワード数が多く、競合も比較的高いです。ここでは、調査キャンペーンを上手に活用しキーワード数を増やすことが重要です。
一方、「スモールワード」は検索ボリュームも競合性も低いため、キーワード数が非常に多くなります。これらのキーワードは個々の検索回数が少ないものも含まれますが、取りこぼすわけにはいかない重要な部分です。CPCが安く、CPIも低くなり、1件の獲得単価が非常に安くなります。これらのキーワードを見逃すと、広告の効果が低下します。
デメリットとして、膨大な数の入稿とCPC調整が必要になりますが、限られた予算の中で効果を出していくためには、ビックワードを中心に高額なものだけにフォーカスするやり方だけではなくてしっかりスモールワードも考慮してロングテールの部分も評価していく方法が大切です。
このように、ビッグワード、ミドルワード、スモールワードの競合性と検索ボリュームを分析し、ロングテールを見逃さずにキャンペーンを目標に合わせて構築することが重要です。スモールワードを含めることで、全体的なCPIを低く保ちながら、ビッグワードを効果的に狙うことが目標となります。このアプローチは、広告効果を最大化し、競合に対抗するために理想的な戦略の一つと考えています。
理想の運用②~キャンペーンに対する予算の最適分配~
理想的な広告運用の二つ目の要素は、キャンペーンに対する予算の最適な分配です。
CPCを低く抑えても、予算が適切に割り当てられなければ効果が発揮されません。優れたキーワードが不当に低い予算しか割り当てられない状況は避けたいものです。
理想的な予算分配は、すべてのキャンペーンに対して適切な予算が割り当てられることです。予算がある場合、カテゴリごとや競合ごとにキャンペーンを分け、それぞれに適切な予算を割り当てます。
たとえば、10万円の予算がある場合、これをカテゴリや競合ごとに適切に分配します。このようにすることで、効果の高いキャンペーンに十分な予算が充てられる状態が理想です。
CPI運用の場合、効果の高いキャンペーンには可能な限り予算を使いたいところです。同様に、CPA運用やROAS運用の場合も、効果の高いキャンペーンには予算を重点的に割り当てることが重要です。
言い換えて、効果の高さを定義すると、
- CPIが低く、かつ費用が高く使える
- CPAが低く、かつ費用が高く使える
- またはROASが高く、かつ費用が高く使える
というようになります。効果が高いところにたくさん予算消化ができるように分配が行われることが大切です。
このように、キャンペーンに対する予算の最適な分配は、広告効果を最大化し、効果の高いキャンペーンに十分なリソースを割り当てるために非常に重要なステップとなります。
理想の運用③~関連するキーワードを一つでも多く入稿~
理想的な広告運用の三つ目の要素は、関連するキーワードをできるだけ多く入稿することです。つまり、特定のキーワードに対するリソースを集中させるのではなく、広範囲なキーワードをカバーすることがポイントになります。
ある実験の話ですが、特定のキーワードに絞った場合と、関連するキーワードを広く出稿した場合を比較する、ということが行われました。例えば、「ゲーム」というキーワードのみを配信した場合と「ゲーム」というキーワードも配信し、RPGやその他の関連度の高いキーワードも同時に配信した場合、「ゲーム」というキーワード自体のCPIがどう変化するかという実験です。その結果、関連するキーワードを広く出稿した場合の方が、「ゲーム」というキーワード自体のCPIが低くなったというデータが示されました。
この現象の背景には、ユーザーの行動パターンが強く関与しています。具体的には、同じ広告を10回見た人と、1回しか見ていない人が目の前にいる状態をイメージしてください。インストールのモチベーションは、どちらが高いでしょうか?普通に考えれば視聴回数が多い10回広告を見た人の方が高いと考えられます。先の例でお伝えすると、「ゲーム」というキーワードのみで配信するよりも、そのキーワードに到達する前に多くの表示機会を得たほうが結果的にゲームというキーワードのCPIが低くなるということです。関連度の高いキーワードを一つでも多く出稿することで、広告の露出機会を増やし、ユーザーのモチベーションを高めることが可能と考えられています。
関連するキーワードを多く入稿する際には、重要なポイントがあります。それは、特定のキーワードに過度に予算を集中させない、ということです。一部のキーワードに予算を集中させると、キーワードを絞り過ぎてしまい、CPIが1.3倍から1.5倍高額になるというデータがあります。そのため、適切な予算バランスを保ちながら運用することが重要です。
さらに、関連するキーワードを多く入稿する利点として、ロングテールのキーワードを効果的にカバーすることができます。ロングテールのキーワードは、個々のキーワードの競争が低く、より特定のニーズにマッチする傾向があります。そのため、ロングテールのキーワードを積極的に活用することで、全体の広告効果を向上させることができます。
このように、関連するキーワードを多く入稿することは、広告効果を最大化するための重要な手段の一つとなっています。
理想の運用④~完全一致を多用し、調査キーワードに部分一致~
理想的な広告運用の四つ目の要素は、完全一致を多用し、調査キーワードには部分一致を使うという点についてです。下図をご覧ください。
主に広告運用経験がある方向けの内容になりますが、調査キャンペーンの使い方の例をご説明します。
部分一致やサーチマッチを配信し、「このキーワードが効果的」となった時をイメージしてください。この効果的なキーワードは、新しいキーワードとして完全一致でブランド、一般、競合に振り分けて追加・分類していきます。こうすると管理がしやすくなるためです。
また、同時にこの時点で、調査キャンペーンと振り分け先のキャンペーンに同じキーワードが重複してしまっているという問題が起こります。そのため、調査キャンペーンから効果的だと思われるキーワードを除外する必要があります。
これにより、例えば調査の部分一致キーワードとブランドの完全一致キーワードが重複してしまい、キーワードの競合が自社キャンペーン内で起こる問題を解決できます。
仮にこの重複が起こると、広告運用の効果を正確に評価することが難しくなってしまいますので、必ず除外キーワードとして追加し、効果的な広告運用を心がけていただけると幸いです。
以上、今回は「理想のASA広告運用について」というテーマについて進めてきましたがいかがだったでしょうか。
本記事についてご不明な点などございましたらお気軽に編集部までお問い合わせください!
また無料のASO勉強会なども随時企画しておりますので、ご興味をお持ちの方は弊社ホームページCONTACTよりご連絡いただけますと大変幸いです!
それでは今回のまとめに入らせていただきます!
まとめ
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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